〜 チョイス 〜
<選ぶということ>
「絶え間ない時の流れの中、毎日同じ日の繰り返し」という私たちの暮らしの中にも、実は様々な変化で満たされています。
それが小さい変化なので、あまり気にもならないのかもしれません。
しかし私たちの日常もにわかに一寸法師で体験すれば、スリリングなアドベンチャーワールド(笑)なんてことになるのかも。
まあそんな話はさておき、私たちが日々の変化を受け止める、もしくは日々の変化を作り出す時に「選択」という行為が発生します。
この選択という行為を実行する能力はぁ〜なんて硬く考えることなく、みなさんは子供の時分に無意識のうちにいつのまにか習得してこられたと思います。
しかしこの選択というのが、なかなかどうして曲者でして。
というわけで本日は「選択」について学問的にアプローチしてみたいと思います。
<応用行動分析学より>
応用行動分析学によると「5つの選択肢から選べる能力があれば、無限からの選択が可能」とのこと。
ではその選択のファーストステップは何かというと「一つから一つを選ぶ」
セカンドステップは「興味あるもの一つと興味ないもの一つから一つを選ぶ」
そしてサードステップは「興味ある二つのものから一つを選ぶ」
その後は選択肢の数が一つずつ増えていき「興味ある5つのものから一つを選ぶ」に到達すれば、無限からの選択が可能というわけです。
このように改めて考えてみると自分に「選択する」という能力があるのかどうか、不安になってしまいます。
なぜなら選択とは「一つを得る」ことの代償として、他の選択肢を捨てることでもあるからです。
私なんて選んだ瞬間から後悔するなんてこともしばしば(苦笑)。
そんなことを考えていてふと思うこと、私の選択する能力を支えているのは、実は待ってくれない時間の流れなんてことになるのかもしれません。
今は今過ぎていき、けして戻ることはありません。
選択という能力が発達しているというよりは、強制的にあきらめさせられているなんてことなのかも。
<豊かな人生を求めて>
とはいえ豊かな人生を創る上では選択は欠かせないもの!
自ら選択できたときの人の喜びは、どんなものにもかえがたい。
障がいを持った人たちにも選択する権利を!っていう前に、僕らは彼らの選択する力を育てることにもっと着目すべきなのかもしれませんね。
経験を積まなければ選択する力も生まれてきません。
「選べて良かった」ではなく「選んでよかった」っていう体験をたくさんさせてあげたいですね。
彼らの人生と向き合う日々は、とどのつまり自分と向き合う日々。
お互いに豊かな人生を求めて・・・
平成21年12月15日(火)
(C) Takashi Yokota 2009
|