僕がこの仕事を始めた頃、学校というのは敷居が高くて・・・
というわけで上手く連携できていませんでした。
しかし昨今、学校と福祉の現場での連携が進み、お互いを刺激し合う関係となり始めました。
そこで本日は改めて「福祉と教育」の違いについて、考えてみたいと思います。
乱暴に言うと教育とは負荷をかけることです。
一人ひとりに見合ったハードルを設けて、その人の努力でそのハードルを乗り越えてもらう。
ハードルをクリアすることで、その人は能力を伸ばしていく。
つまり教育とは小さな力を大きくしていくことです。
では福祉とは?
支援とは?
福祉の支援とは、その人が今すでに持っている能力を組み合わせて、理解へと導くこと。
つまり小さな力を組み合わせて、大きくしていくことです。
ここでもう一度「木を見て森を見ない」を振り返ってみてください。
教育とはこの横断幕の透き間を教えることで、「国際スキーマラソン」への理解につなげていくこと。
福祉の支援とは「国際スキーマラソン」への理解につながるまで、この横断幕の透き間をなくすこと。
というわけで「福祉と教育」は目指すところは一緒ですが、方法論は根本的に違うのです。
だから教育現場に安易に福祉支援の技術を取り入れて欲しくないし、福祉現場に安易に教育の技術を取り入れて欲しくないと、僕は考えています。
連携することは、もちろん大事です。
ただ「福祉と教育」の違いを、互いに認識した上での連携があるべきだと感じています。
教育現場に福祉の実践をそのまま持ち込むことで、その人の「伸びる力」の芽を摘み取って欲しくないし・・・
福祉現場に教育の実践をそのまま持ち込むことで、その人に間違った負荷をかけて欲しくないし・・・
人は常に成長しています。
でもその成長の仕方には二種類あって・・・
「小さな力を大きくしていく時期」
「小さな力を組み合わせて、大きくしていく時期」