というわけで「体験と経験(2)」の続き・・・
大学時代、僕はコンビニエンスストアでアルバイトをしていました。
最初の一週間は何をしてよいやらわからず、先輩店員の指示を待ち、それに従って・・・
いわゆる指示待ちタイプ(笑)
しかし一週間くらいすると「この時間にジュースの補充をして・・・」とか
「この隙をみて、前陳をしよう」とか・・・
そう仕事の流れがわかり始めて、やっと自分で考えて動くことができるように!
他者との関わりの中で「自分を出す」っていっても、最初からってわけにはなかなか。
もちろん「最初からバンバン自分を出せます」っていう人もいるとは思いますが、僕そして我が住人たちは奥ゆかしいので(笑)
ではどうなると自分が出てくるのでしょうか?
僕のコンビニでのアルバイトを例に考えると・・・
「枠組みや流れを理解する」→「自分を発揮」
こんな感じがします。
「体験と経験(2)」の我が住人が毎日同じ散歩コースを歩いたことで、表出が始まったのはこのことなのか!っと。
「いろんなことを経験させてあげたい!」
初めは僕もそう思っていました。
しかしそれではダメだと、我が住人たちが僕に気付かせてくれたのです。
そして僕は彼らと一緒に学びました。
「体験」を「経験」に変える術を・・・
平成15年、障がい者施策が「措置」から「支援費」に変わり、福祉の中に初めてサービスという概念が導入されました。
僕は我が住人たちによりよいサービスをっと思って、バラエティーに富んだ活動を・・・
でも我が住人たちが望んだものは「体験」ではなかったのです。
なぜなら彼らも「わかりたい」って気持ちを、当然のように持っているから!
ただそのわかるペースが、一人ひとり違うってこと。
1年かかるかもしれない。
10年かかるかもしれない。
でもいつかきっと・・・
僕は我が住人たちと、毎年必ず「イチゴ狩り」をしていました。
最初の年、どうしてよいのかわからずに戸惑っていた我が住人もいました。
その時の写真が、彼の戸惑いを如実に表しています。
でも回を重ねるごとに、彼は「イチゴ狩り」ってものを理解していき・・・
そのように何年か「狩りもの」の経験を積んだ後の秋。
「ぶどう狩り」は最初の年から楽しめていました。
体験は汎化しにくいけど、経験は汎化するんだなぁ〜って。
にしても人生はバランスが重要!
「体験と経験」どっちも大事!!
どちらかに偏りすぎるってことはないようにお願いしますね(笑)
ただサポートする人は「体験の特性」「経験の特性」の、それぞれを理解していることが必要なのだと。