というわけで「構造化という支援(4)」の続き・・・
言葉で伝えることができない我が住人たちに、5枚の紙を一枚ずつ裁断してもらう方法とは?
一枚ずつ渡す!
確かにパーフェクトに一枚ずつ切ってくれるかもしれません。
でもそのためには、常に隣に支援者が付いてなければならず・・・
それでは自立した活動につながりません。
っていうかそれではそもそも「いつ終わるのか?」がわかりません。
とりあえず5段の棚を用意してみました。
その棚の段に、一枚ずつ紙を置いてみました。
これならきっと目で見てわかるでしょう。
一枚ずつ切ることが・・・
するとどうでしょう。
我が住人たちも上から一枚ずつ取って、紙の裁断を始めたではありませんか!
しかし何度か繰り返すうちに、棚のすべての段から紙を取り出し、5枚まとめて切り始めました。
我が住人たちも、創意工夫するんです。
となれば今度は重ねることができる箱を5つ使って!
その箱に一枚ずつ紙を入れて、箱を重ねておく。
こうすれば紙自体はとりあえず見えないので、一枚切って次の箱へ、また一枚切って次の箱へ・・・
こんな感じで、いろんな工夫をその人その人に合った形で!
というわけで構造化という支援は「自閉症の人にはこんな支援」ってことでなく、一人ひとりにカスタマイズして、提供する必要があるのです。
しかもそのカスタマイズされた構造化という支援は、半年が寿命と言われています。
我が住人たちも、それぞれに学習し発達するのです。
にしても構造化という支援に問題点はないのでしょうか?
「構造化という支援(6)」に続く・・・