〜 メリーとデメリ(2) 〜

＜出発時間＞

「メリーとデメリ(1)」の続き・・・

というわけで一時停止の我が住人！

一事が万事この感じなので、やはりこんな問題が・・・

彼はケアホームに住んでいるのですが、ある時に一時停止がひどくなって、朝の出発時間が午前１１時！

今までは午前９時前に出発できていたというのに・・・

これにはケアホームの職員、世話人さん、作業所の職員も頭を抱え、「どうしよお〜」って。

＜もう一品＞

とりあえず「午前１０時出発」を目標に！

とにかくまずはモチベーションだろうということになり・・・

「朝ごはんを午前８時に食べられたら」→「コーンスープをもれなくプレゼント！」

彼はコーンスープが大好物。

これを利用して・・・

利用して・・・

利用して・・・

一向に午前８時に食卓に着ける様子もなく(泣)

＜呼び水＞

痺れを切らした職員がある朝、遅い朝食を食べる彼に、コーンスープを飲ませたのです。

「明日から午前８時にごはんが食べられたら、このコーンスープが飲めるよ！」と一言そえて。

そして翌日・・・

彼はいつものように遅い朝食を食べ始めました。

すべて食べ終わった後に・・・

彼が一言！

「コーンスープください」

＜アダ＞

「エーーーーッ」

もちろんコーンスープは出せません。

だって予定時間に食卓に着けてないわけだし・・・

昨日コーンスープを出したのは「呼び水」だったわけだし・・・

職員にとっては！

「明日午前８時にごはんが食べられたら、コーンスープ飲めますよ」と彼に伝えると・・・

「コーンスープざんねんでした」と彼自ら言った後に、そのままそこで固まってしまったのです。

その日から彼の出発時間はさらに遅くなり、お昼を過ぎてからケアホームを出ることが続くようになりました。

職員が良かれと思い、呼び水的に出したコーンスープが大きなアダとなってしまったのです。

「メリーとデメリ(3)」に続く・・・